普通の「片付け術」を忙しい人向けにアレンジする必要性
忙しい人は、時間さえあれば、自力で片付けられる人であることは、前回述べました。
そして、片付け術や片付けのハウツウが出回っている昨今、それらが役立つことも確かです。
それでも、片付いていないのは、忙しい人用の片付け術がないからでしょう。
普通の片付け術を、そのままではなく、忙しい人向けにアレンジする必要があります。
「捨てる」ことが片付けの基本であることは同じ
片付けの基本は、「捨てる」ことです。
これは、忙しい人が片付けるときも同じく最も基本で、効果的な最適解です。
かつて、辰巳渚さんが、「捨てる!技術」を出版されたとき、世間は驚き納得しました。
捨てるという、陰の部分、当たり前にしてきた行為の部分に光をあて、それを技術をもってしなければ成し遂げられないものとして、明確に意識させた功績は大きかったのです。
この発想は、とても大切です。
すなわち、いつも光を浴びている表の部分だけではなく、切り捨てられてきた裏の部分にも光をあてて意識下に取り組むことは重要で、新しい発見をもたらします。
例えば、精神医学者フロイトの「夢判断」や「しくじり行為」の考え方は、今まで顧みられなかった「夢」や「失敗」を表舞台にあげて、それらに積極的な役割、意義を見いだそうとしてもので、注目を浴びたのです。
「捨てる」ことは、「買う」ことの裏返しであったり、出口であったりするのですが、「買う」ことの華やかさや歓びに比して、顧みられることもなく、ひっそりとうち捨てられた行為だったわけです。
ところが、その「捨てる」行為にスキルが必要なのであと着目したのが、「捨てる!技術」渚さんであり、「捨てる」行為を妨げている心に光を当てて「過去への執着心」などの意味を与えたのが、「断捨離」やましたひでこさんです。
捨てなければ、いかにうまく整理しても、すぐに散らかります。
また、ほとんど不要な物を管理維持するために、時間と労力が費やされてしまいます。
忙しい人にとっては、貴重な時間と労力が奪われる最悪な存在になっているので、不要品を「捨てる」ことが求められるのです。
不要品を有効活用する時間がない
ところが、忙しい人の「捨てるべき不要品」は、現役で働いているため収入もあり、その結果として商品たり得る立派な物が多いのです。
するといきおい、ただ「捨てる」だけではもったいない、何か活用したい、となります。
ここが、「片付けられない、捨てられない」、最大のポイントです。
捨てるにはもったいなすぎる、という心のブレーキがかかるのです。
・SNSやリサイクル市での販売に時間や手数もかけられない。
・知り合いにあげるにしても、相手に連絡を取ったり送ったりの手間がかかる。
・部屋着や普段使いに下ろすにしても、使い勝手が悪く、それ用の物がすでにある。
つまり、二次活用をするにはコストパフォーマンスが悪く、結局、今まで通りに置いておくか、捨てるかの2択になってしまいます。
「捨てればゴミ、活かせば資源」という標語はすばらしいです。
しかし、「あなたにとって不要品は、他人にとっても不要品」と思うことです。
二次活用やもっったいないではなく、あなたの時間とストレスこそがもったいので、すぐに捨てる、これ、1択となります。
「一度着てから」「一度使ってから」ではなく、「即捨てる!」これが大事かと思います。
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