平均寿命と健康寿命
日本は世界に冠たる長寿国です。毎年、平均寿命が延びています。
厚生労働省が、2020年7月31日発表した「令和元年簡易生命表の概況」によると、次の通りです。そして、この長寿は、男性は世界第3位、女性は世界第2位です。
男性 …… 平均寿命: 81.41 年(過去最高 平成 30 年の 81.25 年を更新)
女性 …… 平均寿命: 87.45 年(過去最高平成 30 年の 87.32 年を更新)
一方、健康寿命とは、2000年にWHO(世界保健機関)が提唱したもので、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」とされています。
長生きするだけではなく、いかに健康に長生きするかが、重視されています。
この健康寿命と平均寿命との差、つまり「不健康」で生きている期間をできるだけ少なくしたいと考えています。国の規模でみると、介護費や医療費など社会保障負担の軽減につながります。統計の取り方にもよりますが、「不健康」の期間は、およそ男性で9年、女性で12年ほどになります。
個人のレベルで考えると、その人がその人らしく生きられる期間をできるだけ長くしたいとの思いです。健康寿命と平均寿命が限りなく近づくと、その人だけでなく、周りの人も笑顔で過ごすことができます。
しかし、「不健康」と言われる期間も、適切な支援を受ければ、残された健康な部分でその人らしさを失うことなく、生を全うすることが可能だと思います。
そのためには、社会資源や環境によることも大きいですが、個人でも努力して叶えられることがあります。
ストレスのない生活を過ごすこと
健康寿命を維持するために、適度な運動やバランスのとれた食事などが言われていますが、それらは専門家の方にゆだねるとして、心の健康をここでは指摘させて頂きます。
日々のストレスは、心を痛め、やがて身体にも影響を及ぼし、病んでいくことになりかねません。
人によって、ストレス耐性には強弱があると言われていますが、自分の力ではねのけられたり、気分転換を図れるうちから、ストレスの根本原因を解消することをお勧めします。
環境を変えたり、人間関係を絶ったり、気持ちを切り替えたりです。
自分でも対処が難しいと感じられる前に、専門家の力を借りてみてはどうでしょうか。
少しのストレスは若いうちは、メンタルを鍛えることもあるかもしれませんが、年取ってからのストレスは、百害あって一利なしだと思います。
悔いなく日々を送ること
毎日を悔いのないように生きていると、その時々の自分が愛おしくなるほど、人生は充実していると言えるでしょう。
若いうちは、懸命に、年取ってからは、ゆったりと、日々を過ごすのが良いのではないでしょうか。
一日の終わりに、 ひとつでも良いことを思い浮かべて、深呼吸をして眠りましょう。
・ご飯が美味しかった。
・道を尋ねられて教えただけなのに、笑顔でお礼を言ってもらった。
・掃除をしたら、以前になくしたと思っていたアクセサリーが見つかった。
・空が晴れて美しかった。
・シーツを洗って気持ちがよくなった。
・新しいことをひとつ覚えた。
どんな些細なことでも良いのです。
反対に悪いことや嫌なことは、明日考えよう、です。
今日はもう考えないで、ぐっすり寝よう。
明日、考えてみよう。
明日、相談してみて、方向を決めよう。
命さえあれば、何とかなる。
考えても戻らないなら、あきらめて明日のことを思おう。
フジイが好きな小説(映画の方が有名かもしれません)「風と共に去りぬ」の中で、主人公のスカーレット・オハラは、何度も激動の歴史の中で、次のように口に出して自分を奮い立たせました。
「Tommorow is another day」
「明日には明日の風が吹く」
「明日という日がある」
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