忙しい人の片付け　～　時期が必ず来る　本命をかたづける

忙しい人はなぜ片付けられないか

忙しい人は、怠けているわけでもなければ、片付けが苦手なわけでもありません。

ただ、忙しすぎて手が回らないだけなのです。

だから、常に片付けたいと思っているし、片付ける時間さえあれば片付けられる人なのです。

忙しい人は、家事代行や掃除のプロに任せればと言われますが、それでも「指示」は本人がする必要があります。

そして、忙しい人は、大事な仕事関連の物も、あふれているのです。それらをいきなり他人にゆだねるわけにはいかないし、特殊なのです。

もちろん、プロの掃除の片付けの人は、そのへんのことは心得ておられ、勝手に処分することもなければ、依頼者の意向をくんでもくれるはずです。

しかし、忙しい人は、有能な人でもあるので、他人に任せるのが嫌だったり、自分でした方が、後々納得がいくと思っているのです。

普通のお片付術やミニマリストさんは、時間のある人、まとまって時間が取れる人をイメージしておられるようです。

けれど、仕事で忙しい人には、使えないハウツウがあります。

まず定番の「全部一カ所にだしてみる」を検討してみましょう。

(1)　そもそも全部出すだけの場所すらない。

　　ベッドやデスク、果ては風呂場まで聖域しかなく、そこに広げる。

　生活に必須の場所に広げて、そこすら使えなくなって、お手上げになる。

(2)　全部出しただけで、時間がなくなったり、疲れ果てて終わってしまう。

　　物があふれた状態で収拾がつかなくなる。

　　あふれ出た物の中で身動きつかなくなる。

それでは、片付けた感を実感できる「時間を区切って、場所を区切って、そこだけまず片付けてみる」を検討してみましょう。

仕事人間は、「時間が来たから途中でも切り上げる」や「小さなところだけできた」では、満足できない。

片付けモードになったのはいいけど、徹夜で片付けてしまい、翌日に響き、二度としようとしない。

仕事に関連した片付けなら、毎日の仕事ともつながり、仕事が忙しい人でも片付けに掛かりやすいです。

服でも、本来不要な私服が一番無駄が多いと思われますが、仕事着なら毎日のことなので新品と交換することも、着ない服を処分することも決断できやすいです。

冷蔵庫の中や飾り棚よりも、仕事の書類やパソコン整理した方が、効率があがります。

仕事関連の片付けは、全部一カ所に出したからといって寝る場所もなくなるほど場所を取りません。

毎日仕事の関係で触ったり、見たりしているので、全体像がおおよそつかめているし、片付けたいものや収まり先も頭の中で描けています。

仕事関係の整理は、仕事で忙しすぎる人に、仕事の効率化と余力の時間を生み出します。

すると、片付けたことがプラス経験となって、他も片付けてみたいと良いサイクルを生み出します。

そもそも、仕事が忙しすぎる人は、無理して片付けなくても良いこともあります。

片付けができる時が、必ず来ます。

仕事がラクになるとき、子どもが巣立ち部屋があくとき、大きな家に引っ越すとき、仕事の部署が変わるとき、退職するとき、必ず片付けのタイミングが訪れます。

それまでは、散らかっていても、応急措置で乗り切り、時期が来るのを待っても良いのではないでしょうか。

片付けたいと思っている人は、時期が来れば、必ず自分で片付けることができるからです。

一番片付けなければならない仕事を、あなたは今まさに、全力で片付けているではありませんか？

それは最も、必要で、最大の片付けです！